大阪に大型蓄電池の試験・評価施設 NITE、国内メーカーの海外展開を支援

NITE(ナイト、独立行政法人製品評価技術基盤機構)は、大阪市と土地の売買契約を締結し、咲洲コスモスクエア地区に世界最大級の大型蓄電池の試験・評価施設を整備する。

これにより、大型蓄電池の試験・評価のコストと期間を削減し、国内蓄電池メーカーの海外展開を支援する。

太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入が増加するのに伴い、電力系統の安定化に役立つメガワット級の大型蓄電池の需要拡大が予想され、さらに国内蓄電池メーカーによる輸出の増加が見込まれている。しかし、現状では国内に試験・評価施設が整備されておらず、国内蓄電池メーカーが海外展開を図るためには製品を海外の試験・評価機関に持ち込まなければならない場合があり、コスト、納期等への影響が懸念される状況となっている。

このため、大型蓄電池の性能及び安全性に関するグローバルな試験・評価が行える安全性試験設備、振動試験設備等を整備し、産業の国際競争力の強化に貢献する。

2014|08|03
電力会社選べます...自由化法成立、値下げ期待も

家庭への電気の販売を2016年をめどに自由化する改正電気事業法が、11日の参院本会議で可決、成立した。

 既存の電力会社以外の企業が家庭に電気を売ることが可能になり、家庭はどの会社から電気を買うか自由に選べるようになる。電気代の値下げ競争が起きることも期待される。

 現在は、例えば東京の家庭は電気を東京電力からしか買えず、一般の商品のように、価格やメニューによる企業間の競争は行われてこなかった。

 今回自由化される電力市場の規模は7・5兆円(契約数約8400万件)で、国内全体の電力需要の約4割にあたる。残りの6割を占める企業など大口利用者向けはすでに自由化されており、今回の法改正で、国内の電力市場全体の自由化が完了する。

 家庭向けの電力市場には、すでに多くの企業が関心を寄せている。

 通信大手KDDIグループは、傘下のケーブルテレビ会社を通じ、通信と放送、電気のセット販売を検討中だ。ネット通販大手の楽天は、電力会社と組み、節電に協力した家庭に、自社の通販サイト「楽天市場」で使えるポイントを付与するサービスを考えている。電力を入り口に、自社のサイトに顧客を誘導する狙いだ。

2014|06|13
海面埋立処分地にメガソーラー、官民連携「大阪ひかりの森プロジェクト」始動

住友商事など9社は、大阪市の臨海部夢洲において、埋立処分地を活用した、発電規模10MWのメガソーラーを中心とする官民協働の環境貢献事業「大阪ひかりの森プロジェクト」を開始したと発表した。

本プロジェクトは、大阪市此花区夢洲の北港処分地の有効活用を目的としてスタート。設置場所は大阪市より提供され、官民が協働する新しいスキーム「SGS(Solar-power Group Share)」を採用することで、本プロジェクトの趣旨に賛同する多くの企業の参加を可能とした。複数の企業が参加してメガソーラーをつくる、新しい環境プロジェクトとしても注目される。

本プロジェクトでは、資金やノウハウを持つ複数の企業が、リースを活用してメガソーラーの設置コストを分担し参加する一方で、発電した電気を電力会社に売却した収益を、コスト分担割合に応じて受け取ることができる。

2013|11|13
日本の気象庁が調査 2012年の世界の温室効果ガス、濃度が過去最高

気象庁は、2012年の二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)および一酸化二窒素(N2O)の世界平均濃度が過去最高だったと発表した。

今回の解析結果では、大気中の主要な温室効果ガスであるCO2、CH4及びN2Oは増加を続けており、2012年における世界平均濃度が、過去最高値を記録したことが判明した。

また、近年の大気中のCH4の濃度変化について、大気中のCH4濃度は1999年から2006年までほぼ一定であったが、2007年から再び増加し始めたことに言及している。その原因として、熱帯域および北半球中緯度からのメタンの排出が大きく影響している一方で、北極域からの排出量には変化が見られないことを指摘している。

この結果は、同庁の運営する世界気象機関(WMO)の温室効果ガス世界資料センターが、大気中の温室効果ガス観測データについて世界の専門家と協力・解析したもので、「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin)第9号」(WMO発行)として今月6日に発表された。

本年報は、ポーランド・ワルシャワで今月11日から22日まで開催される「気候変動枠組条約第19回締約国会議(COP19)」で配布される予定となっている。

2013|11|12
パナソニック、スマートグリッド対応の住宅用分電盤を開発 2014年度に発売

パナソニックは、家庭で使用するエネルギーの「見える化」などの機能に対応する新しい住宅用分電盤「スマートコスモ™」を新開発し、2014年度での製品化を目指すと発表した。

同社が、分電盤の新商材を投入するのは14年ぶり。新製品は、スマートグリッド社会の実現に向けて、住宅用エネルギーマネージメントシステム(HEMS)の市場普及を図るため、家庭での配電と情報の中枢となり、将来に備えたさまざまな機能を搭載可能な住宅分電盤として開発、製品化する。価格は従来の半値を想定している。

今後、電力小売の自由化、スマートメーターの導入など、家庭における電力をとりまく環境が大きく変化することが予想される。同社は、今後の社会の環境変化に対応をする、住まいにおける「あたりまえ」の設備として「スマートコスモ」を提案していく。

「スマートコスモ」は、電気・ガス・水道と家庭で使用するエネルギーを「見える化」するとともに、計測した電力の使用状況などのデータを活用することで、利用者の生活支援や節電誘導喚起などの新たなサービスを創出していく。

また、「スマートコスモ」は、将来のスマートグリッド社会におけるさまざまな環境変化やサービスへの対応を想定した設計とする。具体的には、新築時の太陽光発電システム、家庭用燃料電池や同社製住宅用「創蓄連携システム」の導入対応に加えて、数年後にこれらの設備を増設する場合でも、必要な計測機器などを分電盤内に容易に設置でき、省施工と省スペースを実現する。

将来的には、スマートメーター(次世代電力計)と連携することで、今後、電力会社などが導入を検討しているデマンドレスポンスやピークシフト、ピークカットなどにも対応できるため、「電力需給の安定化」や「大規模停電の防止」への貢献が可能となる。

東日本大震災以降、今も続く電力の需給問題により、消費者の節電やエネルギーに関する意識は大きく変化している。また、政府も2016年には電力小売の自由化、さらに2020年代前半にはスマートメーターを全家庭に設置することを計画しており、今後、電力料金体系やサービスの多様化などが予測される。

スマートグリッド(次世代送電網)とは、電力の流れを供給側・需要側の両方から制御し、最適化できる送電網のこという。スマートグリッド社会において、通信機能を持つスマートメーターや家庭内の電気設備・家電をつなげて家庭におけるエネルギー管理を支援するHEMSは重要な構成要素となる。

2013|11|08
住宅用太陽光発電導入支援補助金、受付期限は平成26年3月末まで

J-PEC(太陽光発電普及拡大センター)は、住宅用太陽光発電導入支援補助金の補助金申込書の今年度の受付が、平成26年3月31日(当日消印有効)をもって終了するため、希望者は余裕を持った申請手続きをするよう呼び掛けている。

本制度は、住宅用太陽光発電システムの価格低下を促しつつ市場拡大を図るため、経済産業省の補助を受けてJ-PECが実施している。

なお、補助金の交付は、申込書をJ-PECが受付処理した日を受理日とし、平成26年3月31日(当日消印有効)までに申し込まれた補助金の総額が予算残額を超えなければ、受理日の早い順に交付対象とする。

また、申請期間の終了は、以下のような場合には早まることも想定される。

仮に、申込期間中であっても、申し込まれた補助金の総額が予算残額を超過することが明らかになった場合、補助金申込書の受付はその日をもって終了し、その旨を経産省のプレスリリース及びホームページ掲載により告知する。その場合、受付はその日で締め切られるが、消印等で発送日が確認できるものについては、地域による配達日数の差に配慮するとしている。

2013|11|07
京都の生協屋上に太陽光発電、1口1万円合計750万円分の市民出資を募集

地域の再生可能エネルギー普及を進める社団法人「市民エネルギー京都」は、京都生活協同組合と協定を結び、府内2カ所の店舗の屋根を20年間借りて太陽光発電を設置し、設置費用の一部を出資によりまかなう市民出資型太陽光発電プロジェクトを開始した。

今回、太陽光発電を設置するのは、京都市左京区のコープ下鴨(発電出力31.7kW、年間計画発電量約32,400kWh)と城陽市のコープ城陽(発電出力49.5kW、年間計画発電量約51,600kWh)の2店舗。発電された電力は全量販売される。

2013|11|06
島根県安来市の調整池で水上メガソーラー募集

安来市土地改良区は、島根県安来市の調整池において、土地を借りて、フロート(浮体構造物)方式の水上メガソーラーを設置・発電事業を行う事業者の募集を開始した。フロート方式によるメガソーラーは全国でも数少ない事業となる予定。

対象候補地は、中海干拓地安来工区調整池で、面積は約5ヘクタール。利用方法は貸付(他目的使用)。年間貸付(使用)量は1平方メートル当たり70円以上。

選考はプロポーザル方式で実施する。

2013|10|23
土地利用料タダ!佐賀県、有明海沿岸道路の法面で太陽光発電 事業者募集

佐賀県は、道路法施行令の一部改正により、今年4月1日から太陽光発電設備等が道路占用許可対象物件として追加されたことに伴い、有明海沿岸道路の法面を活用した太陽光パネルの設置・運営事業に取り組むこととし、同事業を行う事業者の募集を開始した。道路法施行令改正に伴い、都道府県が管理する道路で太陽光パネルを設置する発電事業者を公募するのは全国初。

今回の太陽光パネルの設置場所は、有明海沿岸道路 久保田IC付近~福所江大橋区間の約2km。設置面積は約10,000平方メートル。想定出力規模は約1MW(一般家庭の約300世帯分に相当)。占用期間は5年。ただし占用期間の更新は最大3回まで(20年間)可能。占用料は免除。

2013|10|18
日本毛織、兵庫県のメガソーラー内でヒツジを放牧 地域交流・企業PRに

ニッケ(日本毛織)は、所有するゴルフ場跡地を利用したメガソーラー「ニッケまちなか発電所明石土山」(兵庫県加古郡)が完成し、電気販売事業を開始すると発表した。今後も各所でソーラー売電事業を展開する予定で、企業PRにも活用していく。

本メガソーラー(大規模太陽光発電所)の敷地面積は221,685.06平方メートル(67,059.73坪)。事業計画ではパネル総出力は16,817kWで、パネル枚数は54,852枚。うち5,782kW(パネル枚数18,068枚)は来春に稼働予定。年間発電量は一般家庭換算3,850世帯に相当し、年間CO2削減量は5,733tを見込む。


2013|10|16

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